「IBM Watson ークラウド時代のゲーム産業にCognitive Computing がもたらす可能性ー」についてのレポートです。
今はハード、ソフト、サービスだけでなく、クラウド方面にも変化してるとのこと。
様々な企業とコラボレーションしながら、世の中にインパクトを与えるようなことをやっている企業。
「コンピューターが自ら学び、自然言語による人とのやりとりも可能にする。コンピューターが考えて答えを出す世の中になっていく」
Cognitive Computing を具現化したシステムとしてのがIBM Watsonとのこと。
じゃあそのIBM Watsonって何?という話なのですが、元々グランドチャレンジの一貫だったとのこと。
「Watsonは、コンピューターでありながら、人と同じように情報から学び、経験から学習するコグニティブ・テクノロジーです。(IBMサイトより)」
■詳細はこちら
http://www.ibm.com/smarterplanet/jp/ja/ibmwatson/
最近ではソフトバンクテレコム株式会社と日本語対応のIBM Watsonによるコグニティブ・ソリューションを共同で開発・提供すると発表されていますね。
このWatsonの説明として、「Jepardy!」というクイズ番組で人間と対決した話をされました。
非常に広範囲な出題範囲のクイズ番組らしいのですが、2万件の過去問題をWatsonにマシンラーニング(機械学習)で鍛えたとのこと。
この話、2007年のことらしいのですが、最近話題のマシンラーニングを既に取り入れていたのがすごいなぁと個人的に感じました。
「人間の脳で覚えきれない情報」をビックデータとして処理するそうなんですが、その仕組がこんな感じ。
【問いを理解するフェーズ】>【答えの仮説】>【エビデンスを探す(重み付けで計算】>【角度が高い順にリスト化】
特に【答えの仮説】>【エビデンスを探す】のところは処理が大変だそうで、並列処理のハードウェアとして「UNIX90台」使ったそう。
つまり「UNIX90台」vs「人間(クイズのチャンピオン)」という状態。
テレビの画面上で人間とPCが並んでる構図はなかなかシュールだなぁと感じましたが。
また、仮説の作り方はデータベースを予めリンクさせておいたり、ホップ数のしきい値は先に決める必要があるそうです。
この様子はYouTubeで動画が配信されてますので、興味のある方は是非に!
早押しになると人間が早いけど、問題文が長いものはWatsonが有利でした。
文章が長くても短くても処理に差がないというのは、人間とPCの大きな差ですかね。
Jepardy!というクイズ番組で勝った後、反響があり、
一番反響があったのは「医療機関」。
電子カルテなどからビッグデータへの興味が大きく、「Watsonヘルス」という事業部ができたそうです。
Twitterのつぶやきから心理分析(200~300のツイートがあればOK)
「Big5」というインディケーターがあって、それで表示できます。
IBMのクラウド上で公開されているとのこと。
業務をゲーム化して吸収しやすくするゲーミフィケーション。
シムシティのようなゲームで災害対策などを学ぶなど。
多くのゲーム会社が利用しているそうです。
東京にも去年の12月にデータセンターが出来て、関西にもできる?というお話があるとか。
またBluemixという開発向けクラウドサービスがあり、「SOFTLAYER」ではWatsonを使うためのAPIを提供しているそうです。
■IBM Bluemixの詳細はこちら
http://www.ibm.com/developerworks/jp/bluemix/
専門的な内容で難しいのかな?と思っていましたが、クイズ番組の例や実際の動画(YouTubeで公開されている)を例にしてのお話は面白かったです!
SF映画の世界と思っていたことが現実になる時代なんだと思うと非常にワクワクしましたし、これからWatsonがどのような進化を遂げるのかも楽しみだなぁと感じました。
溝上さん、興味深いお話をありがとうございました!